2020年5月9日㈯ アメリカフロリダ州ジャックソンズビルにて開催。(日本時間5月10日)UFCは3月21日大会からはコロナウイルスの影響で延期されていました。4月に治外法権を利用した大会開催を予定するも放送元のESPN及びディズニーの認可が下りずに断念。本大会はフロリダ州とESPN認可のもと無観客及び感染症対策を条件に認可されての開催となりました。
本大会のメインイベントはトニー・ファーガソンとジャスティン・ゲイジーのライト級暫定王者決定戦。セミはヘンリー・セフードとドミニク・クルーズのバンタム級タイトルマッチ。本来12カードのプログラムでしたが、ウイルスチェックにてジャカレ・ソウザ(ホナウド・ジャカレイとも)がコロナウイルスに感染していることが判明。セコンドの2名も同様に感染しており判断が求められるところでしたが、ダナ・ホワイトは開催を選択し、全11カードに変更となりました。1~8試合は結果のみ、9~11試合は試合実況を含めてお届けします。
第1試合 ライトヘビー級
〇ライアン・スパン×✖サム・アルビー(判定2-1)
第2試合 フェザー級
〇ブライス・ミッチェル×✖チャールズ・ローザ(判定3-1)男子です。
第3試合 ウェルター級
〇ビセンテ・ルーケ×✖ニコ・プライズ(3R TKO ドクターストップ )
第4試合 ストロー級(女子)
✖カーラ・エスパルザ×〇ミシェル・ウォーターソン(判定1-2)
第5試合 ヘビー級
〇アレクセイ・オレイニク×✖ファブリシオ・ヴェウドゥム(判定3-0)
第6試合 ウェルター級
〇アンソニー・ペティス×✖ドナルド・セラーニ(判定3-0)
第7試合 ヘビー級
〇グレッグ・ハーディ×✖ヨルガン・デ・カストロ(判定3-0)
第8試合 フェザー級 スティーブンスは2kgオーバー
✖ジェレミー・スティーブンス×〇カルヴィン・ケーター(2R TKO)
第9試合 ヘビー級
〇フランシス・ガヌー×✖ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(1R KO)
【1R】開始早々ゆっくりと前進しつつ、パンチを繰り出すガヌーに対し、ホーゼンストライクは真っ直ぐ下がりながらパンチを返す。お互いのパンチが当たっているが、ガヌーが突進のギアを上げ打ち込むとガヌーのフック気味のパンチがクリーンヒットし、ホーゼンストライクは後ろに吹き飛ぶように倒れ込む。既に意識を失っているか。一瞬の展開にレフェリーのストップがやや遅れ、ケージでに座り込むように失神したホーゼンストライクにしてガヌーが2.3発追撃したところでストップが掛かった。
ガヌーの次戦はタイトルマッチか。ホーゼンストライクはキャリア無敗でRIZINに参戦した経歴もあり、日本のファンの期待を背負うが、ガヌーの怪物ぶりには敵わなかった。
第10試合 セミメイン バンタム級タイトルマッチ
〇ヘンリー・セフード×✖ドミニク・クルーズ(2R TKO)
【1R】お互い距離を測りながらロー、ジャブを打ち合う。クルーズがタックルに入るがセフードは軽快に切る。しばらくセフードはロー、クルーズはジャブの打ち合いが続く。セフードのローに合わせタックルを狙うクルーズだが、セフードは切り続ける。中盤クルーズの膝蹴りをキャッチしセフードがテイクダウンに成功。バックを取り掛けるがここはクルーズにかわされる。以降も同様の展開が続く。終盤クルーズが中央を取りパンチを振るうがクリーンヒットせず。ラウンド終了後には両者笑顔で言葉を交わす。このラウンドは差がないか。クルーズは既に肩で呼吸をしているが、セフードの呼吸に乱れはない。
【2R】セフードは中央を取り圧力をかけるが、手数は多くない。クルーズはバックブローを繰り出すがこれは見切られている。距離を測りながら、時折打ち合うが、両者クリーヒットはない。セフードはジャブ•ストレート、クルーズは大振りのフックや肘も見せる。後半、打ち合いの中でバッティングがありセフードは右おでこか右眉間から出血。ドクターチェックが入るが続行。出血量はやや多いか。再開後セフードは圧を強め、嫌がったクルーズがタックルに入ったところに右跳び膝蹴りがクリーンヒット、一瞬の時間差を経て倒れ込むクルーズに追撃のサッカーボールキック•パウンドを打ち込む。拍子木が鳴っておりラウンド終了間近、パウンドを受けるが立ち上がるクルーズの背中を取るようにしてセフードが追撃のパンチを打ち込み続けるとレフェリーが試合を止めた。
セフードはなんと勝利後突如引退を宣言。
第11試合 メイン ライト級暫定王者決定戦
✖トニー・ファーガソン×ジャスティン・ゲイジー(5R TKO)
【1R】距離を測りながらファーガソンはリーチの長いストレートを打つがゲイジーはこれを防ぐ。ファーガソンは時折挑発的な動きを繰り出す。時代に距離が近くなり打ち合いになるがクリーヒットは見られない。ファーガソンはシャープにゲイジーは頭を下げてややおおぶりにパンチを繰り出す。ファーガソンはボディストレート、三日月蹴りを繰り出し、バリエーションではファーガソンか。ゲイジーも一撃で倒せるパンチを狙っている。終盤フックが相打ちでヒットするがお互いダメージは浅い。ここでホーン。
【2R】1R同様のスタンドの展開が続く。打ち合いの展開からゲイジーが強烈なボディーフックをヒットさせるも明確なダメージには繋がらず。打ち合いではゲイジーが離れ際に的確にパンチを当てるようになる。ファーガソンはボディへ攻撃を集める。解説者からは5Rこの展開で持つのかと疑問が出るほどのタフな打ち合い。後半ファーガソンはシャープなジャブ気味のストレートにシフトし、スタミナ温存か。と思うと終了間際ゲイジーが右のパンチを打つために顔を下げたところにファーガソンの大振りのアッパーがクリーンヒット。たまらずゲイジーはダウンがするがここでホーン。ゲイジーは救われた形となったが、口からの出血が見られる。
【3R】こちらもスタンドの攻防。ゲイジーの動きは死んでおらず、タフな打ち合いを続ける。打ち合いの中でファーガソンは右目下をカット。さらにゲイジーの右フックを被弾し左眉尻をカット。出血量は多くはない。お互い手負いとなるが戦い方を変える様子はない。ゲイジーは大振りとコンパクトなパンチを打ち分け、中盤に右ストレートの相打ちを制す展開も。その後はゲイジーのヒット数が増えるがファーガソンはうまくいなしてダメージを軽減する。終盤ファーガソンは足払いのようローを蹴り込みゲイジーは倒れるが展開には左右せず。その後もタフな打ち合いが続く。
【4R】展開は変わらずスタンドの攻防が続くが、ハンドスピードは落ち、お互いのクリーヒットは少なくなる。ファーガソンが中央を取りリーチを生かしたストレート、ローを当てるが、中盤ゲイジーの大振り右フックを被弾。ふらついて下がるファーガソンを追いかけて追撃するゲイジーだがファーガソンは耐えて再び見合う展開となる。後半ファーガソンの回転蹴りがローブローとなり試合が中断。休むかと思われたゲイジーだがすぐに再開する。再開後も打ち合いの展開でホーン。ここまでは1Rドロー、2Rファーガソン、3,4Rはゲイジーか。
【5R】最終日ラウンドもスタンドの展開。ファーガソンのヒット数が増え、左フックをクリーヒットするとファーガソンは明確にダメージを受け下がる。ゲイジーはじりじりと詰め寄るも深追いはしない。その後もゲイジーのパンチがヒットし続けファーガソンの出血量が増える。それでもファーガソンは打ち合いを続けるが、ゲイジーのパンチを被弾して顔を背けたところで唐突にレフェリーが試合を止め、スタンディングでのレフェリーストップとなった。
当初は4月18日にファーガソンが王者ヌルマゴメドフに挑戦する予定だったものの、ヌルマゴメドフが来日できず、アメリカで渡航不要なゲイジーにチャンスが巡ってきた。ゲイジーは勝利後ヌルマゴメドフへ対戦要求。ヌルマゴメドフはツイッターでノーコメントと発言し、乗り気でない様子だが、王座統一戦は組まれるだろう。
以上です。UFCではコロナウイルスの影響でかつてないほど試合がスタックされており、5月13、5月16日にも大会が開催されます。ツイッタートレンドにもUFCがランクインしており、格闘技ロスの日本においても嬉しい連続開催となりますね。