昨日BLADEという団体の存在について記事を書いていきましたが、今回は幻の団体で行われた試合を紹介していきたいと思います。BLADEでは0~2までの計3回大会が開催されており、今回はBLADE 0(旗揚プレ興行であり、大会名は「RISE100~BLADE 0~」となっております。BLADE提供マッチは3試合のみ。)過去大会ですし、個人的にピックアップした試合のみを紹介させていただきます。なお、以下の試合は最近のステイホームの流れでRISE公式チャンネルに動画がアップされましたので、試合映像を付けておきます。
日菜太×サモ・ペティ(BLADE提供マッチ70kg契約)
RISE出身の日菜太がK-1 MAX、REBELSを経てRISEにカムバックした試合。対するサモペティは当時日本人との対決はなかったと思いますが、GROLYにも参戦する強豪枠として招聘されました。
日菜太は、お馴染みの左ミドルを連打するも、ペティが動じず距離を詰めて強烈なパンチを振るう。日本人相手では左ミドルを距離を制圧できていた日菜太のミドルが効かず。2R距離を詰められた日菜太がパンチを被弾し続けKO負けとなった。
アンディ・サワー×城戸康裕(BLADE提供マッチ70kg契約)
引き続き日本人K-1 MAX選手の城戸康裕が登場。サワーには2013年のK-1 MAXトーナメントで判定負けしている。今回は短期間でのリベンジチャンスが巡ってきた形に。
展開はお互いに強烈なローの蹴りあいに。城戸はこの頃から距離を生かした蹴り徹底のスタイルを確立しつつあるか。サワーは代名詞のコンビネーションで蹴りだけでなくパンチも的確に当てる。途中バッティングが多く、だらだらとした試合展開に。ヒット数手数ともにサワー優勢に見えるが、城戸は必ず攻撃を返し印象が良いのか延長戦へ。延長ラウンドもバッティングが頻発。展開は同じくサワーが優勢で城戸は消耗とダメージが見える。城戸は終盤やみくもにパンチで前に出るもヒットは乏しく逆にサワーの的確なパンチを被弾。サワーが判定勝負で城戸を返り討ちに。
セルグ”弁慶”ガレシック×上原誠(BLADE提供マッチ90kg契約)
新生K-1ヘビー級のエース上原誠が、DREAMやHERO’Sに参戦歴のあるガレシックと対戦。ガレシックはMMA選手であるが、強烈な打撃が特徴。
ガレシックは身体が一回り大きく、ガードも堅い。じりじりと詰め寄られ上原はやや組み付き気味の膝を連続で被弾。一瞬意識が飛んだように真後ろに倒れこみダウンする上原だが、数秒で意識を取り戻しなんとかカウントぎりぎりで立ち上がる。(ダウンからカウントまで3秒ほどあり、本来であればKO)立ち上がった上原にガレシックは詰め寄りパンチを打ち込むが、逆に上原のロングフックがカウンター気味にヒット。ダウンこそしないが、棒立ちになるガレシック、上原が連打を打ち込むもガレシックは耐えているが、ついにテンプルにショートの右フックを受け大の字に倒れむとカウントを取らずにレフェリーがストップ。上原の鮮烈なKO勝ちとなった。
以上がBLADE提供マッチなのですが、個人的に印象に残っている試合を紹介します。
長島☆自演乙☆雄一郎×ダニロ・ザノリニ(67.5kg契約 RISEウェルター級タイトルマッチ)
K-1 MAXで活躍していた自演乙がRISEに参戦。ダニロは海外選手ながら確か日本在住で、国内大会の強豪外国人枠として随所で登場する印象。この試合はBLADE提供試合ではありませんが、良くも悪くも印象に残った試合です。
1.2Rを通してダニロのガードが堅くアップライトの構えため、自演乙の日本拳法仕込みの縦拳のようなパンチが入らない。ダニロは着実に蹴りとパンチを当て自演乙の歯がゆい表情が印象的。決着は2R、両者交錯した場面で組み付きの展開に。自演乙は総合やプロレス試合が続いていたのが仇となったか、首相撲ではなく大外刈りのような投げでダニロをマットに叩きつけてしまう。ダニロが背中を押さえ立ち上がることができずに自演乙の反則負けとなった。試合が続行されていてもダニロは崩せなかったか。
小宮山工介×ゲーオ・フェアテックス(61kg契約)
新生K-1に参戦する両者はここで相まみえていました。当時RISE王者だった小宮山に対するゲーオは当時9年間日本人無敗だった模様。契約体重も61kgでゲーオの適正体重は60kg前半なのでしょうね。
小宮山は足を使って回りつつ大技を狙うスタイルで、ゲーオは距離を詰めて組み付きつつ膝を入れるスタイル。両者噛み合わない時はひたすらに噛み合わない印象ですが、過去最高に噛み合わず。ダウンを奪ったゲーオが勝利するのですが、会場からは小宮山選手に対するブーイングが生まれるほどの塩試合となってしまいました。ちなみに小宮山選手はBLADE 1で大活躍します。
以上、BLADE 0+αでした。見て気づかれた方もいらっしゃると思いますが、今回出場した選手ほとんどがその後新生K-1に参戦しています。その他にも廣野選手、左右田選手、郷州選手、村越選手など本大会に出場した主力選手がK-1に移籍しており、やはりK-1ブランドには勝てなかったというのも、BLADEが雲散霧消してしまった要因なのだと思います。尚、本大会に出場した那須川選手はRISEに残り、その後RISEをK-1に匹敵する団体まで立て直しました。次回はBLADE 1をお届けしますので、また見ていただければ幸いです。